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2018年06月01日

その151 心ある者、心なき者

子曰く、不仁者は以て久しく約に処(お)るべからず。以て長く楽に処るべからず。仁者は仁に安んじ、知者は仁を利す。

【筆者意訳】心なき者は、みじめな生活を耐え忍ぶことが出来ない。また豊かな生活も長く続けることが出来ない。心ある者は、自分の(仁の)境地のままに満足して生き、知恵ある者は仁の価値を知って生活に活かす。

【ひとこと】この章句は、『論語』里仁編に出てきます。少し難しい文章ですが、見ていきましょう。
前半は仁の徳に欠けている人(ここでは、心なき者と訳しました)について述べています。
心なき者は、みじめな貧窮生活を耐え忍ぶことができません。他人に対する配慮も出来ませんから、なりふり構わず悪事を働いてまでそこから抜け出そうとします。
また、豊かな生活も長続きしません。慎むことが出来ませんから、いずれ驕り昂ったり欲を出し過ぎたりして躓くことになります。
仁の徳に欠けている者は、貧富の支配に左右されるということですね。

後半は仁徳のある人(心ある者)と知恵のある人について述べています。
心ある者は、地位や財貨などの表面的な豊かさではなく、内面的な心の豊かさを知って、そこに価値を見出しますから、世俗的な貧富に捉われることがなく、心安らかに生きることが出来ます。
一方、知恵ある者は、仁徳の価値を知っていて、これを生活の知恵として利用するので、みじめな生活に陥ることがありません。
仁者は貧富を超越したところで心安らかに生き、知者は仁を生活に活かすので貧しい生活に陥らない、ということです。

私たちは、仁者の境地にまではなれないかもしれませんが、仁の心(利他愛、慈愛の心)を学び、人生に活かす「知者」にはなりたいものです。


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