2018年11月26日
その325 交友の心得・子夏(しか)の主張
子夏の門人、交わりを子張に問う。子張曰く、子夏は何をか云える。對(こた)えて曰く、子夏曰く、可なる者は之に與(くみ)し、その不可なる者は之を拒まん。
【筆者意訳】子夏(しか)の門下生が子張(しちょう)に、交友の心得について尋ねた。
子張は、「子夏先生はどのように話したのかね?」と聞いた。門下生は、「子夏先生は、善い者とは付き合い、善くない者とは付き合わない方がいいと言われました。」と答えた。
【ひとこと】この章句は、『論語』子張編に出てきます。
子夏は孔子より44歳年下、子張は48歳年下でしたが、その子夏が一門を構えている時の話ですから、孔子が亡くなり何年か経過した頃の対話だと推察します。長い文章なので、今日と明日の2回に分けて紹介します。
子夏は学究肌の秀才でしたから、根が真面目だったのでしょう。おそらく孔子の、「忠信を主とし、己に如かざる者を友とする無かれ(人には誠実な態度で接し、自分より知徳の劣った者と交わっていい気になってはならない/学而編)。」という教えが頭にあって、門下生に対して、「善い者とは付き合い、善くない者とは付き合わない方がいい」とい言い方をしたのだと思います。
孔子は、別の所でも、「益者三友、損者三友」との表現で、”素直で正直な人、誠実な人、知識の豊富な人を友とするのが有益だ。体裁ぶる人、媚びへつらう人、口先ばかりで調子のよい人を友とするのは有害だ”と語っています(季氏編/その88参照)ので、付き合うべき友人は選ぶように指導していたものと考えられます。
しかし、子夏の言葉が適切でなかったのか、門下生の理解が及ばなかったのか分かりませんが、門下生は子夏先生の言葉に納得できないものがあったのでしょう。子張先生なら何というだろうかと質問をした場面ですね。
子夏の言葉に対しては、案の定子張が反論していますが、それは明日のコラムで紹介します。
【筆者意訳】子夏(しか)の門下生が子張(しちょう)に、交友の心得について尋ねた。
子張は、「子夏先生はどのように話したのかね?」と聞いた。門下生は、「子夏先生は、善い者とは付き合い、善くない者とは付き合わない方がいいと言われました。」と答えた。
【ひとこと】この章句は、『論語』子張編に出てきます。
子夏は孔子より44歳年下、子張は48歳年下でしたが、その子夏が一門を構えている時の話ですから、孔子が亡くなり何年か経過した頃の対話だと推察します。長い文章なので、今日と明日の2回に分けて紹介します。
子夏は学究肌の秀才でしたから、根が真面目だったのでしょう。おそらく孔子の、「忠信を主とし、己に如かざる者を友とする無かれ(人には誠実な態度で接し、自分より知徳の劣った者と交わっていい気になってはならない/学而編)。」という教えが頭にあって、門下生に対して、「善い者とは付き合い、善くない者とは付き合わない方がいい」とい言い方をしたのだと思います。
孔子は、別の所でも、「益者三友、損者三友」との表現で、”素直で正直な人、誠実な人、知識の豊富な人を友とするのが有益だ。体裁ぶる人、媚びへつらう人、口先ばかりで調子のよい人を友とするのは有害だ”と語っています(季氏編/その88参照)ので、付き合うべき友人は選ぶように指導していたものと考えられます。
しかし、子夏の言葉が適切でなかったのか、門下生の理解が及ばなかったのか分かりませんが、門下生は子夏先生の言葉に納得できないものがあったのでしょう。子張先生なら何というだろうかと質問をした場面ですね。
子夏の言葉に対しては、案の定子張が反論していますが、それは明日のコラムで紹介します。
その424 子貢の働き(その2)
その423 子貢の働き(その1)
その402 君子危うきに近寄らず
その375 孔子の評価(その2)
その374 孔子の評価(その1)
その326 交友の心得・子張(しちょう)の主張
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