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2018年09月13日

その255 発言に責任を持つ

子曰わく、その言を之れ恥じざれば、則ち之を為すや難し。

【筆者意訳】口先だけで内実が伴わないことを言って恥ずかしいと思わない者は、何をやらせても駄目だろう。

【ひとこと】この章句は、『論語』憲問編に出てきます。
「その言」とは、自分が口に出したことですが、ここではそれが実行できないことまで含めています。次に「恥じざれば」と続きますから、”自分が口に出したことを実行できないのを恥ずかしいと思わないのでは”と解釈します。
もう少し日常会話的に意訳すれば、”できもしないことを言ってしゃあしゃあとしているようでは、おそらく何をやらせても駄目だろう”と言うことですね。

世の中には、大言壮語の辟のある人がいるものです。自己顕示欲が強いんでしょうね。しかしそういう人に限って、いざ実行の段になると、なんのかんのと理由をつけて逃げたり、実行したとしてもいい加減でものにならなかったりするものです。おまけに本人はそれでいいと思っているから始末が悪い。
普通はどこかで、”これではまずい”と気付いて、次から気を付けようとするものですが、そうでないということは、大事なネジが一本抜けているのでしょうね。こういうことを続けると、人に相手にされなくなります。

同様の趣旨の章句が、同じ憲問編にあります。「子曰わく、君子はその言のその行いに過ぐるを恥ず」(その39 言葉より行い参照)です。孔子は言葉だけが立派で、行動がそれに伴わないことを恥ずかしいこととしたのです。
自分の発した言葉はちゃんと振り返り、言ったとおりに自分自身が出来ているか省みることが大切ですね。


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