2018年09月06日
その248 政治家の人物評価・・第一位の人材
子貢問うて曰く、何如なるか斯れ之を士と謂うべき。子曰わく、己を行うに恥有り、四方に使いして君命を辱めざるは、士と謂うべし。
【筆者意訳】子貢(しこう)が尋ねた、「どういう人物を士というのでしょうか」。孔子は、「自分の行いを省みて恥じるようなことはしない、外国に派遣されても立派に役目を果たし、国を辱めることがない。そのような人物は士と言えよう」と答えた。
【ひとこと】この章句は、『論語』子路編に出てきます。子貢が、「士」の人物像を段階を追って孔子に尋ねている場面です。この章句の全体はとても長いので、3回にわたって紹介していきます。
本日は、孔子の考える最高の「士」についてです。
「士」とは、広義では古代中国の階級制度の中で、「民」に対する支配階級に属する者。日本で言う武士階級に相当するものです。
「士」の中にも階層があり、上から、王-諸侯-大夫-士(江戸時代の将軍-諸大名-家老-一般武士に相当)となっていました。ここで言っている「士」とは、狭義、つまり「士」階級の一般層に属する人で、その中でも自分の立場を自覚して振舞うことのできる、謂わば上質の人材を指しています。
「士」階級の一般層の立場であっても、「民」に対してはリーダーであり、国政の一端を担う立場であることを自覚して、立ち居振る舞いに気を付け、外交に際しては、自国の尊厳を守ることの出来る人物が最上の「士」であるということですね。
「士」を現代の我が国に置き換えると、政治家や官僚が該当するでしょう。これに該当する人は果して何人いるでしょうか?
【筆者意訳】子貢(しこう)が尋ねた、「どういう人物を士というのでしょうか」。孔子は、「自分の行いを省みて恥じるようなことはしない、外国に派遣されても立派に役目を果たし、国を辱めることがない。そのような人物は士と言えよう」と答えた。
【ひとこと】この章句は、『論語』子路編に出てきます。子貢が、「士」の人物像を段階を追って孔子に尋ねている場面です。この章句の全体はとても長いので、3回にわたって紹介していきます。
本日は、孔子の考える最高の「士」についてです。
「士」とは、広義では古代中国の階級制度の中で、「民」に対する支配階級に属する者。日本で言う武士階級に相当するものです。
「士」の中にも階層があり、上から、王-諸侯-大夫-士(江戸時代の将軍-諸大名-家老-一般武士に相当)となっていました。ここで言っている「士」とは、狭義、つまり「士」階級の一般層に属する人で、その中でも自分の立場を自覚して振舞うことのできる、謂わば上質の人材を指しています。
「士」階級の一般層の立場であっても、「民」に対してはリーダーであり、国政の一端を担う立場であることを自覚して、立ち居振る舞いに気を付け、外交に際しては、自国の尊厳を守ることの出来る人物が最上の「士」であるということですね。
「士」を現代の我が国に置き換えると、政治家や官僚が該当するでしょう。これに該当する人は果して何人いるでしょうか?